大西 快積
何をAI化するかを先に決めるための経営判断
私は、AI導入を難しくしているのは技術そのものより、期待の置き方だと考えています。何でも変えてくれるものとしてではなく、特定の仕事を条件つきでどこまで任せるか。その見方に戻せるように書きました。
著者の言葉を読む私は、AI導入を難しくしているのは技術そのものより、期待の置き方だと考えています。何でも変えてくれるものとしてではなく、特定の仕事を条件つきでどこまで任せるか。その見方に戻せるように書きました。
About the Book
非エンジニア社長が「何をAI化するか・作るか買うか・誰に頼むか」を決める実践ガイド
手紙の続き
ChatGPT、Claude、Copilot、Geminiのように、名前の知られた生成AIを並べて比べるところから検討が始まりやすいです。ただ、対象業務が決まっていないままでは、比較しても判断基準がありません。本書は、何をAI化するか、その業務がAI化に向いているか、作るか買うかをどう見るかという順番を、経営判断の目線でたどります。
PoCでは動いたのに本番で使われない。入力がそろわず結果が安定しない。例外処理が決まらず、結局人に戻る。こうした崩れ方に対して、本書は入力、出力、停止条件の三つで業務を見る考え方を置いています。何をAIに渡すのか、何を返させるのか、どこで人が止めるのか。そこが置けるかどうかで、急いで進めないほうがよい案件も見えてきます。
SaaS導入か独自開発かを、早いか遅いか、安いか高いかだけで決めると外しやすいです。本書で見るのは、その業務のどこに独自性があるかです。既存ツール連携で済む部分を先に切り出し、本当に作るべき部分だけを残す。そうすると、開発範囲も見積もりも比較しやすくなります。広く作る前に、どこへ費用を払うのかを見える形にするための本です。
金額だけを見ても、AI開発の提案は比べにくいです。どのデータを使うのか、どの業務範囲まで含むのか、誰が精度を確認するのか。RAGは社内文書などを検索してAIに参照させる方法、Fine-tuningは特定用途向けに振る舞いを調整する方法です。本書は、用語を覚えるためではなく、その方式がなぜ必要なのか、前提条件が説明されているかを見るための読み方を整理しています。