デザインの経験がなくても、Kindle表紙は作れますか。同じジャンルの本を3冊見て共通点を書き出し、その型の範囲でテイストを選べば、ゼロから配色や書体を発想する必要はありません。
結論(先に答え)
表紙作りで手が止まるのは、才能ではなく決め方の問題であることが多いです。ジャンルの型を先に見つけ、その型の中で選ぶ形にすると、経験がなくても判断できる範囲が広がります。表紙全体の作り方は表紙と挿絵の作り方でも扱っています。
手順1: 同じジャンルの本を3冊選んで型を探す
自分の本と同じジャンルの本を3冊選び、書体の印象・配色の数・文字の分量・写真かイラストか、の4点を書き出します。共通点が3つ見つかれば、それがそのジャンルの型です。表紙で手が止まった経験は表紙で止まる話でも触れています。
選ぶ3冊は、売れている本である必要はありません。自分がいいと感じた本を選ぶほうが、あとの判断で自分の好みとのずれに気づきやすくなります。3冊とも傾向が違う場合は、もう1〜2冊足して見比べると、共通点が浮かび上がりやすくなります。
手順2: 技術要件と好みの判断を分ける
表紙には、KDPが定める寸法・解像度・ファイル形式の技術要件と、雰囲気が合っているかという好みの判断の2種類があります。技術要件は満たしているかどうかで白黒がつきますが、好みは手順1で見つけた型を基準に判断します。数値の条件は表紙画像をKDPの規定に合わせて書き出す手順で確認してください。
この2つを混ぜて考えると、いつまでも決まりません。技術要件を満たしているかは書き出しの段階で確認し、デザインを選んでいる最中は好みの判断だけに集中したほうが、作業が止まりにくくなります。
手順3: テイストを選ぶ
配色や書体をゼロから発想する代わりに、あらかじめ用意されたテイストから選ぶ方法もあります。候補の幅が広いほど、手順1で見つけたジャンルの型に近いものを選びやすくなります。テンプレート型のデザインツールを使う選択肢もあり、対応範囲の違いは出版ラクダとCanvaの違いで比較しています。
タイトルの文字数が多い本は、余白の少ないテイストだと文字が詰まって見えます。逆にタイトルが短い本は、余白の多いテイストのほうが表紙全体のバランスが取りやすくなります。
手順4: 候補を絞って数分で決める
表紙には、本文のように書き切れば終わるという区切りがありません。候補を3つ程度まで絞り、手順1の型を基準に数分で決めます。基準がないまま比較を続けると、時間をかけるほど決められなくなります。
人に見せて意見をもらうことも、この段階では簡単ではありません。まだ出していない本の表紙を見せるのは気が引けますし、見せた相手も判断の基準を持っているとは限りません。型を先に決めておけば、意見を求める前に自分で判断できる範囲が広がります。
手順5: 縮小表示で文字が読めるかを確認する
決めた表紙は、実際の販売ページと同じ小さなサムネイルの大きさで見え方を確認します。大きな画面では読めても、縮小すると文字がつぶれて読めなくなることがあります。
スマートフォンの画面で見え方を確認する工程も、このタイミングで済ませておきます。読者の多くはパソコンの大きな画面ではなく、スマートフォンの一覧画面で表紙を最初に見ます。
つまずきやすい点
- 技術要件と好みの判断を同時に考えてしまい、いつまでも決まらない
- 型を決めずに配色や書体から発想を始め、候補が広がりすぎる
- 人に見せて意見を求めようとするが、見せる基準がなく聞かれた側も答えにくい
- かけた時間の長さと出来のよさが比例すると思い込み、判断基準がないまま時間を使う
- 大きな画面で確認して満足し、縮小したときの見え方を確認し忘れる
これらは、絵心の有無ではなく、決め方の手順が決まっていないことが原因です。
出版ラクダではどうなるか
出版ラクダは、原稿を入れるだけで目次・本文整形・表紙・挿絵・販売文を生成し、EPUB/Kindle入稿用EPUB/PDFまで書き出す、買い切り型のKindle出版支援Webサービスです。
表紙は30種以上のテイストから選ぶ形式で、ジャンルに応じた型をあらかじめ用意しています。手順1のように似ている本を探して共通点を書き出す作業を省き、テイストを選ぶところから始められます。
選んだテイストは記録として残るため、候補を見直したいときも、前に選んだ内容にさかのぼって確認できます。寸法や解像度はKDPの推奨値に沿って生成されるため、書き出し時に設定を調整し直す手間がありません。