Kindle入稿用EPUBとは
Kindle入稿用EPUBとは、KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)の入稿要件に合わせて作られたEPUBファイルのことです。EPUB自体は電子書籍全般で使われる標準形式ですが、KDPが受け付けるにはKindle Publishing Guidelinesの仕様を満たしている必要があります。目次のナビゲーション構造やフォントの埋め込み方法など、一般的なEPUBにはない条件が含まれます。
同じ原稿から作ったEPUBでも、どのストア向けに調整したかによって中身は変わります。「Kindle入稿用EPUB」という呼び方は、EPUBという規格そのものではなく、KDP向けに仕上げた状態を指す言葉です。
Kindle入稿用EPUBに求められる要件
Kindle入稿用EPUBには、いくつかの共通した要件があります。目次は、Kindle端末の「Go To」メニューからアクセスできる論理目次として機能する必要があります。独自のフォントを指定している場合は埋め込みが必要で、埋め込みがないと意図したフォントで表示されないことがあります。これらは一般的なEPUBの仕様の範囲内ですが、KDPがどう扱うかまで踏み込んで確認する必要がある点が、Kindle入稿用EPUBを特別なものにしています。たとえば、ナビゲーションドキュメントを用意せずにファイルだけを差し替えた原稿では、プレビュー画面で目次のリンクをクリックしても該当ページに移動しないことがあります。
Kindle入稿用EPUBが必要になる場面
Apple BooksやKoboなど他の電子書籍ストア向けに作ったEPUBを、そのままKDPに入稿しようとすると差し戻されることがあります。ストアごとに想定するメタデータの書き方や画像の扱いが異なるためです。たとえば、以前に他の電子書籍ストア向けに作ったEPUBをそのままKDPにアップロードすると、目次のリンクが機能せず、章移動ができないといった指摘を受けることがあります。KDPに入稿する前提で原稿を作る場合は、最初からKindle入稿用EPUBとして整えるほうが手戻りが少なくなります。
Kindle入稿用EPUBでつまずく点
他のツールで作ったEPUBをKDPにアップロードしたら目次が正しく表示されなかった、というつまずきはよく起こります。原因の多くは、目次のナビゲーション構造がKDPの想定と一致していないことにあります。たとえば、原稿内で本文用に指定した特殊なフォントが埋め込まれていないと、KDP側で標準フォントに置き換わり、意図したデザインと異なる見た目で読者に届くこともあります。また、テキスト中心の本か画像中心の本かによって、リフロー型と固定レイアウト型のどちらで作るべきかも変わるため、EPUBの形式を選ぶ段階で判断が必要です。
出版ラクダではどうなるか
出版ラクダは、原稿を入れるだけで目次・本文整形・表紙・挿絵・販売文を生成し、EPUB/Kindle入稿用EPUB/PDFまで書き出す、買い切り型のKindle出版支援Webサービスです。原稿を整形したあと、一般的なEPUBとは別に、KDPの入稿要件に合わせたKindle入稿用EPUBを書き出せます。出力形式はMarkdown・PDF・EPUB・Kindle入稿用EPUBの4種類で、書き出し回数に制限はありません。